2007年12月24日月曜日

Kenny G Concert



Warton Centerの会場の写真。実際のKennyの演奏は写真が禁じられていたため、撮れませんでした。残念!!



Wednesday 12/19/2007
http://www.whartoncenter.com/performances/productionDetails.aspx?productionID=611&genreID=67
今日は、19:30からWarton Centerで行われたKenny Gのコンサートを見に行った。
ソプラノサックスと普通のサックスを使い分けて、さすがの美しい音色の演奏が聞けて基本的には満足であたった。また、コンサート自体も大変よくorganizeされており、各演奏者のソロパフォーマンスもさることながら、照明のパフォーマンスにもかなり力を入れていたし、スライドを用いて、いろんな角度からの撮影を映し出していたため、まるでプロモーションビデオをみているようだった。セットの入れ換えのときには、レイチャールズの'What a wonderful world'をバックスクリーニングに映し出し、それとコラボしたKennyの演奏などもあった。
個人的には普通のサックスの少しひしゃげた音色の方が好きで、またこれがジャズの演奏のときはぴったりだったのが印象的だった。それにしても、彼の奏でる音色は本当にサックスの音色を越えた美しさをもっていて感激した。また、クリスマスソングにはやはりサックスがよく合っていて美しかった。


<残念だったこと>
演奏は確かに素晴らしかったが、残念なこともあった。
ひとつは、演奏が、プラグを用いて音を増幅していた演奏だったこと。そのおかげで、ステージの外にいても音が聞こえるため、さまざまな演出(サックスの音だけが聞こえてどこで演奏しているのか探しているうちに、突然客席から現れる)を助ける効果もあったわけだが、音がまるで館内に流れる録音テープと違わないような気がして、少し興ざめした。僕としては生演奏の音のよさを味わいたかったものである。
もうひとつは、Kennyの演奏のパフォーマンスが少し多すぎた。うまいのはわかっているので、そんな芸当(くどいはや引きや、テクニックのみを見せる余分なソロ)よりも純粋に演奏の素晴らしさを味わうだけで満足だったのに。


<驚いたこと>ステージには、ドラムセットが二つ用意されており、ひとつはパーカッション専用であった。パーカッションを演奏する黒人が大変いい味をだしており、体全体と器具を存分に使った演奏は大変印象的であった。
彼は大変芸達者で、コンサートの前半ではタンバリンを用いたパフォーマンスで客を引きこむ役割もしており、僕はあまり好きではなかったが、客は大変盛り上がっていて効果的であったと思われる。
Kennyが口でサックスを吹きながら鼻が息をするという芸当には驚いた。

Department Party













Saturday 12/15/2007
Family practiceの医局のパーティーが、Aspen Lakes Club Houseで行われたので、参加した。
秘書さんも含めて家族そろって参加していたが、医局のアットホームな雰囲気がよくでており、和やかな会となった。教授のBillがバンジョー、Stevenがギターを演奏して、ちょっとしたクリスマスソングを提供してくれた。Sudan出身の男性が2人参加していたが、そのうちの一人のDavidは、Billがホストしているとのこと。彼の優しく包容力のあるいい一面を具間みることができた。

2007年12月15日土曜日

Jackson医師会パーティー

←おでぶのボーカル(中央)が女装して歌っている








←隣がDR.Raza







←妻とRazaの奥さんと一緒に








ダンス風景








Fraiday 12/14/2007
本日はMSUのgeriatricianであるDr.Raza Haqueの招待を受けて、Jacson County Medical Society(Jackson市の医師会)主催のディナーパーティーに妻とともに参加してきた。
紹介状にはbrack tie(タキシードに蝶ネクタイのこと)着用とあり、こちらではじめてのformalなpartyとのことでドキドキしながらの参加であった。
 Jacksonは、East Lansingの南約30マイルのところにある街であるが、今回も道に迷ってしまい、人に道を聞きながら会場であるCounty Club of Jacksonに到着したときは予定よりも30分以上遅れてしまった。しかし、遅れたのが幸いしてちょうどメインのディナーが始まるころの到着となり、すぐにご飯にありつくことができた。
 会場にはJackson市の医師が多数集まっており、みんなドレスアップして、夫婦のみで参加ていた。Dr.Razaにたくさんの医師を紹介してもらった。日本と同様に、医師会の集会となると開業しているドクターがほとんどのようでった。たまたま僕たちの席に話をしにきてくれたFamily doctorの一人に、僕のMSUにきた目的を説明すると、「自分の診療を見学に来てくれてもいい」と言ってくれたため、連絡先をいただくことができたのはよい収穫であった。
 会は、アメリカ、インド、イタリア料理やワインもあり、そのほかにもバンドの演奏あり、ダンスありで大変もりあがり、楽しい会であった。
 宴会は夜遅くまで繰り広げられ、お暇したのは11時半ころであったが、場内にはまだたくさんの人が残っておしゃべりをしていた。

Sparrow OB/GYN Women's Center

Friday 12/14/2007
本日は、Dr.Andreas Kuhnのshadowingで、Sparrow OB/GYN Women's Center
を訪れた。
Medical Arts Buildingの一階の一角にあるそのオフィスは、その名の通り、産婦人科外来専門オフィスで、家庭医とSparrow hospitalの産婦人科医師が協働して診療にあたっている。家庭医は、火曜日の午前と金曜日の午後が担当単位で、その他は産婦人科医による診察になるとのこと。
家庭医の診療単位のときは、家庭医レジデントの研修施設になっているため、基本の診察は全てレジデントによって行われ、そのattending doctor(プリセプター)として、MSUからDr.Kuhnが派遣されているとのこと。僕が話したレジデントの説明によると家庭医はprenatalケアのみに携わっており、患者さんは基本的には産科医、家庭医のどちらでもかかることができるとのこと。家庭医は当然リスクが高いお産の場合は産科医に紹介するが、それでもリスクがない患者をみることで産科医はとても助かっているはずだといっていた。患者さんの中では、あまり家庭医による診察と産科医による診察の区別はないような感じであった。
 僕が訪問した日はレジデントが4人いて、卒前医学生が1人という布陣であった。レジデント一人が患者を3、4人程度みていた。僕は診察のタイミングにあわせて何人かのレジデントの診療を見学をさせてもらった。医療保険がない妊娠30週台のお母さんのケースがあり、お金の問題からエコーを拒否されていた。専属のsocial workerが対応していた。
 診察はClinical Centerでの家庭医の妊婦検診と一緒で、子宮サイズを計り、胎児心音をドップラーで確認する。35週くらいの人にはルーチンでGBS(グループB溶連菌)の検査をしていた。
家庭医は全くリスクがない人だけをみているのかと思っていたが、実際には、羊水過多の人や、血圧の高い肥満女性なども見ており、むしろ全くリスクがない人の方が少ないのではないかという印象を持った。
 患者さんの許可をいただいて、35週の患者さんにLeopold's maneuverと胎児心拍のドップラーをさせていただくことができた。
 Dr.kuhnは、大変フレンドリーで明るいドイツ出身の家庭医で、ドイツでは日本と同じく家庭医がお産を扱うことがないとのこと。将来は、友人や親兄弟がいるドイツに戻ろうと思っているが、自分にとってお産は大変刺激的で、日々のルーチンワークの診療でたまった疲れをリフレッシュしてくれるのでprenatalケアはやめたくない、と言っていた。彼は、このクリニックには家庭医の担当のときはいつでも見に来てくれてもいいとも言ってくれ、また、オンコールのときは患者さんの許可を得ることができればお産のときに呼んでくれることも約束してくれた。これで、家庭医によるお産を見学できる道が開けたので大変嬉しく思う。

Shadowing(Clinical Center)

11月の末から12月の中旬にかけてMSUのClincal Centerで、以下のドクターのShadowingをした。

11/26 Cathleen Abbott
-妊婦検診4人くらいあり。MSUの中には診療でprenatalケアをしているドクターが4人程度いるそうだが、その中でも一番患者数が多いとのこと。その他は整形疾患(frozen shoulder)、2ヶ月検診の子供のワクチン、Aquatherapyの紹介、かなり重症のうつ疾患2名などあり。
-EMR(Electrical Medical Record)への記入は基本的には診察後

11/28 Vince WinklerPrins
-受診ではない子供にもちゃんと声をかけて配慮していた。説明はかなり丁寧。
-患者さんの中に皮膚硬化症の亜型というsteroid dependantのかなりの重症患者がいて、Vinceの説明によると「あの患者は家庭医が皮膚疾患に対して何もしてあげられないのは分かったうえで診察にくる。日ごろのストレスを聞いてくれる医師がいるだけで、彼女は満足しているようだ。家庭医にはそういう役もあると思っている」とのことであった。
-EMRへの記入は基本的には診察後

11/29 Hend Ashary
-EMRへの記入は基本的には診察後

11/30 Braian Rayala
-年齢が近いのもあってか一番好感の持てた医師。説明も丁寧。
-14歳のうつの患者を家族療法家に紹介していた。
-フィリピン出身のドクターで、日本のシステムの現状を聞いてフィリピンのシステムとの違いを説明してくれた。
-EMRへの記入は基本的には診察後

12/10 David Walsworth
-診察しながらEMR記入。
-Reminder機能をはじめ、電子カルテの機能を一番使いこなしていた。たとえば、子供のワクチンや、大腸がん検査、PSE検査、コレステロール値から算出する10-year colonary riskの説明など。

12/11 William Wadland
-診察しながらEMR記入。
-ベンゾジアゼピン系の薬はrifillが早くなくなる人の場合は要注意ということを聞かされた。
-travel medicineの患者はhealth centerの中のtravel medicineを紹介していた。

<その他所感、気づいた点>
-個室の診察室に入っている患者さんのところにドアをノックして入るスタイル。診察室には診察台があり、足台が診察台からニョキッと出るようになっていて、婦人科の診察もできるようになっている。電子カルテが一台備わっていて、処方箋などをだすときや、lab検査の結果説明をするときなどに用いている。ドクターによっては、診察中は一切カルテ記載はしないで、しっかり患者の話を聞くことに重点を置いている人が多い。
-大体、1単位当たり1日7人~10人くらいの患者数。一人15分から30分程度の診察時間
-落ち着いている慢性疾患の患者であれば3~6ヶ月ごとのフォロー。その間の処方はrefill(薬がきれても、決まった期間は診察なしで薬がもらえるようになっている処方箋)でまかなわれる。
-2割り程度の患者はうつあり。印象としては、日本よりもやや多い印象。大学のクリニックというバイアスはあるかもしれない。
-日本より、副作用を訴えたりアレルギーを訴える患者が少し多い印象。神経性の疾患が多いのとも関連するか?
-家族歴はかなりこまめにチェックしていたのが印象的であった。1回のvisit毎にたいてい確認していた。
-患者層は心疾患、うつ、偏頭痛(以外に多い)、筋骨格系、甲状腺内分泌、皮膚疾患、成人病疾患など。患者層は幅広く、日本よりもやや精神疾患が多い印象意外は、患者層にはそれほど差はないと思われる。やはり慢性疾患が多く、感染症などの急性疾患は少ない。 -Health Mentenanceは限られた時間の範囲内で比較的しっかり指導している印象あり。teenagerの指導は患者数もあまりなくあまりみる機会がなかった。シートベルトやヘルメット、避妊や酒、ドラックなどのカウンセリングの機会はなし。変わりに、PSE検査の利害説明や、DMのfoot touchの検査、運動のすすめやコレステロールの管理の件、禁煙指導などはよくされていた。婦人科の乳がん検診とpap smearは普通の診療の中に組み込まれていた。コレステロールの管理は日本よりもかなり徹底して行われている印象で、一応life styleの変化を促す一方で、スタチン系の薬はバンバン投入されている印象だった。
-身体診察は、ルーチンで、耳、鼻、のど、甲状腺、頚部を見ていた。たまに時間が押しているときは省かれるが、こっちでもお作法として定着しているのか、基本的には全患者診察していた。
-基本的に全てのドクターは日本と同じでかなり忙しい。特に臨床、教育、研究をこなしているドクターは日本と同じで相当忙しい様子。1単位4時間の外来は10人程度でも毎回ほぼ時間枠を超えることが多い。みんな、1人一人の患者がけっこう複雑な疾患を持っているうえに、フォロー期間が長いのもあって、訴えを聞くだけで一人ひとりかなり時間がかかる印象。