2007年12月15日土曜日

Sparrow OB/GYN Women's Center

Friday 12/14/2007
本日は、Dr.Andreas Kuhnのshadowingで、Sparrow OB/GYN Women's Center
を訪れた。
Medical Arts Buildingの一階の一角にあるそのオフィスは、その名の通り、産婦人科外来専門オフィスで、家庭医とSparrow hospitalの産婦人科医師が協働して診療にあたっている。家庭医は、火曜日の午前と金曜日の午後が担当単位で、その他は産婦人科医による診察になるとのこと。
家庭医の診療単位のときは、家庭医レジデントの研修施設になっているため、基本の診察は全てレジデントによって行われ、そのattending doctor(プリセプター)として、MSUからDr.Kuhnが派遣されているとのこと。僕が話したレジデントの説明によると家庭医はprenatalケアのみに携わっており、患者さんは基本的には産科医、家庭医のどちらでもかかることができるとのこと。家庭医は当然リスクが高いお産の場合は産科医に紹介するが、それでもリスクがない患者をみることで産科医はとても助かっているはずだといっていた。患者さんの中では、あまり家庭医による診察と産科医による診察の区別はないような感じであった。
 僕が訪問した日はレジデントが4人いて、卒前医学生が1人という布陣であった。レジデント一人が患者を3、4人程度みていた。僕は診察のタイミングにあわせて何人かのレジデントの診療を見学をさせてもらった。医療保険がない妊娠30週台のお母さんのケースがあり、お金の問題からエコーを拒否されていた。専属のsocial workerが対応していた。
 診察はClinical Centerでの家庭医の妊婦検診と一緒で、子宮サイズを計り、胎児心音をドップラーで確認する。35週くらいの人にはルーチンでGBS(グループB溶連菌)の検査をしていた。
家庭医は全くリスクがない人だけをみているのかと思っていたが、実際には、羊水過多の人や、血圧の高い肥満女性なども見ており、むしろ全くリスクがない人の方が少ないのではないかという印象を持った。
 患者さんの許可をいただいて、35週の患者さんにLeopold's maneuverと胎児心拍のドップラーをさせていただくことができた。
 Dr.kuhnは、大変フレンドリーで明るいドイツ出身の家庭医で、ドイツでは日本と同じく家庭医がお産を扱うことがないとのこと。将来は、友人や親兄弟がいるドイツに戻ろうと思っているが、自分にとってお産は大変刺激的で、日々のルーチンワークの診療でたまった疲れをリフレッシュしてくれるのでprenatalケアはやめたくない、と言っていた。彼は、このクリニックには家庭医の担当のときはいつでも見に来てくれてもいいとも言ってくれ、また、オンコールのときは患者さんの許可を得ることができればお産のときに呼んでくれることも約束してくれた。これで、家庭医によるお産を見学できる道が開けたので大変嬉しく思う。

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