2008年1月12日土曜日

Dr. Gerard外来見学

Family Medicineの前チーフであったDr.Roy Gerardについて12/21,26の2日間外来見学をさせていただいた。チーフをDr.Wadlandに譲った今もClinical Centerの外来を多数こなされていた。Dr.Gerardは特に費用効果の高い診療と家族中心のケアに関心を持たれており、それに関する執筆もいろいろされておられている。
家族中心のケアに関連するサイトを紹介していただいた。
https://www.cfha.net/about.asp
http://www.familycenteredcare.org/

最初は、外来見学の候補には挙がっていなかったのだが、私が自分から申し込んで見学が実現した。
1外来の患者は10人弱くらいで、自分の患者の合間に急患などが入っていた。
もと教授といえども他の医師と同様、まず自己紹介して、私の見学を患者さんに断ったうえで、診察をしていた。電子カルテは診察中はほとんど使わず、ほとんど患者と対面して会話をしていた。カルテの記録は全ての診察終了後に行うようである。
診療のスタンスは自分の患者以外は、今回の来院の問題だけを扱って、他は主治医に任せるといったかんじではっきりしていた。一方、自分の患者に関しては、家族図をばっちり把握しておられ、話は症状以外のことの方がむしろ多いくらいで、話の内容から深く構築された信頼関係を感じた。
家族志向のケアということで、やや心気症的な患者にsocial historyを含めてつっこんだ質問をするのかとおもったが、対応は案外あっさりしていて、表面的な対応以外は「主治医と相談して」みたいな感じだったので、かなり自分の患者との対応をはっきり区別しているかんじであった。
風邪患者などにたいしては、あの威厳ある雰囲気で断固「抗生剤はいらない」とつっぱねているところは若干paternalismを感じたが、それはそれで彼の哲学なのであろう。

家族中心のケアに関していくつか質問をしてみた。
以前は、糖尿患者などには家族を呼んでクリニックでカウンセリングなどをしたこともあったそうだが、今はもしていないそうである。
電子カルテには、家族図をかくところがなく、家族の情報を十分にいかせないのをずいぶん嘆いておられた。
家族療法家と一度はなしをしてみたいというと、家族療法家ではないが現在Sparrowの関連クリニックであるMasonのクリニックで働いている家庭医のDr.Amy Odumを紹介していただいたので、今度会う機会を持ちたいと思っている。

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